結婚について

死ぬまで人と添い遂げる感覚が全く想像できない。まだ、自分自身と一生付き合っていく覚悟さえ、できていないのに。自分の一生をなんとなく想像してみる。もしかして明日隕石が落ちてきたり、車に轢かれてしまうかもしれないから、無駄だとわかっているんだけれど。このままだったら、大学を卒業して、就職するだろう。そして結婚して、そこでそれなりに働いて、子供ができて、うまくいったら定年まで働いて、退職金をもらって、癌とかにかかって死んでいくんだろう。よくある、どこにでもある一生。そうやって考えると人生は虚しい。まるで働くために生まれてきたみたいで、情けなくなる。そうしないと生きていけないのはよくわかっているけれど。誰もがなんの疑いもなく送っている人生を僕も同じように送る。当たり前のことだ。だから、明日もし隕石が頭に直撃してもそれはそれで良かったと思えるような気もしている。

レールは敷かれていなくてもルールに従って生きていけばそれなりにそれなりの生活が手に入る。

 

話を戻す。そんな風に人生をなんとなく、流れゆくものでいつかはなんにも無くなってしまう存在だと思っている僕は、あまり結婚というものが想像つかない。いつかはなんにもなくなってしまうからこそ、結婚に価値があるのか。先ほど書いたそれなりの人生の中には結婚というものがぼんやりとあるが、僕が描いたわけではなく僕が今まで見てきた大人を模倣して描いたものだった。僕の周りには結婚していない大人の方が少ないから、なんとなく結婚は当たり前に思っている。けれど、自分の人生を他人に捧げ、また捧げられる。というと重いが、その半分くらいを共有する覚悟は自信はどこから湧いて出るのだろうか。

 

なんて、書いてみたけど、好きな人とは結婚したいと思ってるし、幸せへの近道なような気もしてる。なんとなく、そういう近道、みたいなのを僕は嫌っている。石橋を叩きすぎて壊してしまうような、そんな馬鹿馬鹿しさを掲げて、明日もきっと死なずに生きていくんだろうけどさ。